出生前診断で性別を判定してもらうには?

妊娠中の胎児が男の子か女の子か、気になる妊婦さんも多いのではないでしょうか?性別によって名前や揃えるベビー用品も変わってきますし、将来の家族のイメージも変わります。

出生前診断で性別を判定してもらうにはどのような方法があるのでしょうか?

出生前診断では性別を告知してくれない?

胎児の性別は、精子と卵子が受精した時点で決まります。

ヒトには23対46本の染色体があり、そのうち22対44本を常染色体、1対2本を性染色体と言います。これは、23本を父親から、23本を母親から譲り受けた染色体です。

性染色体によって妊娠中の胎児の性別が決まるわけですが、母親から譲り受ける性染色体は常にXである一方、父親から譲り受ける性染色体はXまたはYとなります。

父親から譲り受けた性染色体がXだった場合はXXとなり女の子、Yだった場合はXYとなり男の子になります。

つまり、妊婦さんが妊婦健診や出生前診断を受けている時には、すでに性別が決定しているということですが、それなら出生前診断で性別を教えてもらえるのでしょうか?

出生前診断と性別について調べたことがある方は、すでにご存知かもしれませんが、「ある大学病院では性別を教えてくれた」「先生に聞いても教えてもらえなかった」という両方の体験談があることに気づくと思います。

実際のところ、以前は教えてもらえるケースが多かったようですが、現在、日本で行われている出生前診断では、性別に関する検査結果は通知されないのが一般的になっているようです。

ところが、実はそんな日本において、希望者に性別判定の結果を通知してくれるという出生前診断があるのです。

希望者には追加費用なしで性別判定してくれる出生前診断“Serenity”とは?

出生前診断先進国であるイギリスで、正式にラボとして認可され採用されている新型出生前診断“Serenity”という検査があります。

基本検査の“Serenity Basic”と、全染色体検査の“Serenity24”があるのですが、そのいずれにおいても、希望者には追加費用なしで性別判定を行ってくれるのです。

中には「性別は楽しみにしておきたい」という妊婦さんもいると思いますが、その点もご安心ください。“Serenity”では性別判定の結果通知は選択可能になっています。

“Serenity”は、性別判定も含めて、検査対象が日本で行われている一般的な新型出生前診断より幅広いのが特徴です。

たとえば“Serenity Basic”では、21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーという一般的な新型出生前診断と同じ検査に加えてモノソミーX(ターナー症候群)などの性染色体異常についても検査可能なほか、希望者には性別も開示してもらえます。

他方、全染色体検査となる“Serenity24”では、21、18、13を含む1~22番の常染色体に加えて性染色体異常、そして希望者には性別判定が可能です。

採血費用、検体輸送費用、事前カウンセリング費用、検査説明費用などを含めて“Serenity Basic”が19万5,900円(税別)、“Serenity24”が27万1,400円(税別)のみで受けることができます。

性別判定の結果を通知してもらえない一般的な新型出生前診断では、採血費用や検査費用などで高額になってしまう医療機関が多いことを考えると、非常にリーズナブルと言えるのではないでしょうか。

※費用は2018年2月時点の費用です。費用は変更となる可能性もあるため、詳細は医療機関までお問い合わせください。

また、検査の精度に関しても、一般的な新型出生前診断と比べるとこのように向上しています。

“Serenity”の場合

感度:99.14%
特異度:99.94%
陽性的中率:35歳86.9%、40歳96.1%

その他の新型出生前診断の場合

感度:99.10%
特異度:99.90%
陽性的中率:35歳79.9%、40歳93.7%

上記は21トリソミーの例ですが、このように向上していることが分かります。

わずかながら偽陽性の可能性もあるため、陽性の検査結果が出た場合は羊水検査を受けて診断を確定させることになりますが、なんと“Serenity”ではその羊水検査を無料で受けることができます。

一般的な新型出生前診断を受けたうえで、さらに追加で羊水検査を受けることを考えると、経済的な負担を大きく減らすことができます。

なお、“Serenity”の陰性的中率は99.99%ですので、陰性の検査結果が出た場合はほぼ安心して良いと言えます。

このことからも“Serenity”は、流産などのリスクがある羊水検査を避けることができる検査と言えます。

出生前診断で性別を知ることで得られるメリットは多い

胎児の性別が分かることで「正当な理由でない人工中絶につながる可能性がある」という考え方があるのも確かです。

ですが、家族の将来像をより具体的にイメージできたり、ベビー用品を選ぶ楽しさが増えたり、名前を考えて将来こんな大人になってほしいと希望を抱いたりなど、性別を知ることで得られるメリットもたくさんあります。

“Serenity”は性別判定の結果を希望者にのみ通知する形ですので、楽しみにしておきたいという方は検査の際にその旨を病院側に伝え、結果が通知されないようにすることも可能です。

現在、日本で“Serenity”を採用しているのは東京の八重洲セムクリニックと、大阪の奥野病院の2施設です。

性別判定以外の部分でも高い精度を誇る“Serenity”、新型出生前診断を検討されている妊婦さんは、病院に問い合わせしてみてはいかがでしょうか?

産婦人科医 奥野幸彦 院長

医師監修:産婦人科医 奥野幸彦 院長

自己紹介

産婦人科医としてこれまで多くの相談を受ける中で、妊婦の方々がご出産までの約10ヶ間様々な不安な気持ちを抱えていることを知りました。そんな不安が少しでも減るように日々の治療・検査を通して妊婦の方々に向き合っていきます。

略歴

  • 1977年 大阪大学 医学部卒業
  • 1977年-1985年 大学病院・市民病院・救急病院などで勤務
  • 1986年 産婦人科・外科・内科を備える奥野病院を開院
  • 2000年 ジェンダークリニックを開院
  • 2017年 八重洲セムクリニックを開院

保有資格等

  • 日本医師会 認定産業医
  • 国際出生前診断学会会員
  • 日本産婦人科学会 認定医
  • 母体保護法指定医