海外のNIPT(新型出生前診断)と日本のNIPTの違いは?海外の現状なども交えて解説

日本では、2013年4月から臨床研究として行われてきたNIPT(新型出生前診断)。

2018年3月には、日本産婦人科学会の理事会にて一般診療化が決定しましたが、海外ではどうなっているのでしょうか?日本と海外のNIPTの違いや、海外の現状などを解説していきます。

海外でNIPTを取り入れている国は?

NIPT(新型出生前診断)は、2011年にアメリカで開発された検査です。

従来の血液による出生前診断(母体血清マーカー)よりもきわめて高い精度を誇るスクリーニング検査として注目を浴び、今ではアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ベルギー、オランダなど世界各国で採用されています。

検査対象や公費補助などは、国によって、あるいは同じ国でも地域によって一定条件を設けるなどの違いがあるようです。

たとえば、イギリス、フランス、ドイツ、スイスなどは一定条件を設けることで公費による検査対象を限定しています。

しかし、ベルギーはそうした条件を設けず、すべての妊婦さんを対象にしているなど、各国それぞれ方針の違いがあります。

なお、オランダは日本と似ていて、臨床研究という形でNIPTが行われていますが、日本と違うのは公費で費用を負担してくれるという点です。

日本では公費による補助がありませんので、この点は大きく違うと言えるでしょう。

※日本においては、すでにNIPTの一般診療化が決定していますが、現状は保険診療の対象外のため、これまでと変わらず全額自己負担になります。

このように、海外でも積極的にNIPTが採用されていますが、その検査対象や公費補助の有無、その他の方針などは国によって異なります。

これには、それぞれの国の宗教や妊婦の権利のとらえ方も関係するようです。

例えば、キリスト教カトリックでは、受精卵の時点で生命が宿ったとみなされ、中絶は宗教違反になります。

アメリカでは、中絶が女性のプライバシーを守る権利として認められている一方、受精卵は生命であるという保守的な考え方もあります。

日本と海外のNIPTの違い

日本で採用されている一般的な新型出生前診断(NIPT)は、胎児の21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーという3種類の染色体異常の疑いについてのみ、調べることができる検査です。

妊娠10週~18週の間に受けなければならないという制限もあります。

一方、海外ではNIPTの技術がどんどん進んでおり、保険適用で費用が安くなっている国も多いです。

では、日本と海外ではどのような違いがあるのか、具体的に紹介します。

インドネシア

インドネシアでは、上記3種類の染色体異常以外にモノソミーX(ターナー症候群)をはじめとするX、Y染色体の異数性や、欠失症候群などについても調べることができます。

イギリス

イギリスでは、日本と同様に妊娠10週からNIPTを受けられます。

費用は保険適用外なので全額自己負担ですが、約400~900ユーロ(日本円で約47,000円~106,000円)と、日本よりもやや安価です。

結果は約2週間後に郵送で届くため、詳しく知りたい方は直接病院へ行く必要があります。

アメリカ

アメリカではごく一般的に行われており、多くの方がNIPTを受けています。

NIPTにかかる費用のほとんどは、保険で賄うことができます。

また、医療機関にもよりますが、オンラインで結果を聞くことができ、早い場合だと1日で結果が分かるそうです。

ドイツ

ドイツでは、妊婦健診のオプションとしてNIPTが選択できます。

そのため、日本よりも費用が安く、300~400ユーロ(日本円で約35,000円~48,000円)で受けられます。

NIPTが受けられる期間は妊娠12~20週までで、これは妊娠週数の数え方の違いによるものです。

オーストラリア

オーストラリアでは、一般的な検査として知られており、特に条件もなくNIPTが受けられます。

ただし、費用は保険適用外のため、全額自己負担です。約5~7日後に結果が分かるので、日本よりも早めに知れます。

オランダ

オランダでは、2014年からNIPTが認められましたが、ダウン症が疑われる場合に限り行われていました。その後、2017年より条件なしで誰でもNIPTが受けれるようになりました。

費用も保険適用となり、約175ユーロ(日本円で約21,000円)と比較的安価に受けられます。

このように、海外の方が日本と比べてサポート体制が充実しているという現状があります。

日本で今、最も海外に近いNIPTは“Serenity”だけ

日本との比較を交えながら海外における新型出生前診断(NIPT)について解説しましたが、こうしてみても海外ではNIPTが非常に進んでいることが分かります。

一方、現在日本で採用されている一般的なNIPTは、21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーの3種類の染色体異常の疑いについてしか調べることができません。

そのNIPTも一般診療化が決定しましたが、それまでは臨床研究として、ごく一部の限られた病院などの施設でのみ行われていました。

そのため、NIPTの有用性を知っていながら「受けたくても受けられない」妊婦さんが非常に多いという課題を抱えています。

そんな日本において、今、最も海外に近いNIPTといえば、クーパーゲノミクス社の“Serenity”です。

2004年以降、すべての妊婦さんが出生前診断を受けるよう求められている「出生前診断先進国」イギリスにおいて、ラボとして正式に認可され、採用されているNIPTです。

“Serenity”には基本検査の“Serenity Basic”と、全染色体検査の“Serenity24”があり、一般的なNIPTよりも幅広い検査対象が特徴となっています。

“Serenity Basic”

21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーに加えて、モノソミーX(ターナー症候群)などの性染色体異常について調べることができるほか、希望者には性別判定を開示してくれます。

“Serenity24”

1~22番の常染色体異常に加えて、モノソミーX(ターナー症候群)などの性染色体異常について調べることができるほか、希望者には性別判定を開示してくれます。

一般的なNIPTでは3種類の染色体異常の疑いについてしか調べることができないうえ、本来NIPTで判定可能な性別も開示してもらえませんが、“Serenity”は性別判定を含め、検査対象が非常に幅広くなっています。

また、一般的なNIPTは検査費用、その他診察費等を合わせると高額になるケースが多いのに対し、“Serenity Basic”は19万5,900円(税別)、“Serenity24”は27万1,400円(税別)と、一般的なNIPTと比べて、安く検査を受けることができます。

実は“Serenity”が新型出生前診断の中で特別安い訳ではなく、こうした価格自体がすでに海外での標準的な価格となっているのです。

※費用は2018年5月時点の費用です。費用は変更となる可能性もあるため、詳細は医療機関までお問い合わせください。

こうしたことから、“Serenity”は今、日本で最も海外に近いNIPTと言われています。

現在、日本で“Serenity”を採用しているのは東京の八重洲セムクリニックと、大阪の奥野病院の2施設のみです。

NIPTを検討している妊婦さん、“Serenity”を受けてみたい妊婦さんはぜひ一度、病院に問い合わせてみてはいかがでしょうか?

安心してNIPTを受診するためには病院選びが大切

婦人科専門医のNIPT予約センター(八重洲セムクリニック・奥の病院)は、総検査数10,000件を超える豊富な検査実績と充実したアフターサポートにより多く方に選ばれています。

■NIPTの検査実績

2016年より年齢制限のないNIPTを提供し、日本国内の医療機関でNIPT総検査数10,000件を超える実績をもつ専門医療機関です。

■NIPTに対する高い専門性

出生前診断歴40年を超える産婦人科専門医かつ国際出生前診断学会であるInternational Society for Prenatal Diagnosis: ISPD会員の医師が検査を担当します。

■羊水検査が可能

陽性だった場合の羊水検査の実施も当院にて可能です。他院で受ける必要はありません。(※人工中絶手術も当院にて可能です。)

■国際医療輸送の実績

血液検体の輸送は、国際医療輸送の専門企業が担当します。検体紛失や取り違いは1度もありません。

まずは専門医によるカウンセリングにてお気軽にご相談ください。