NIPT(新型出生前診断)に関する厚生労働省の指針やNIPTの課題とは?

NIPTをめぐってはさまざまな議論が続けられていますが、厚生労働省としてはどのような見解および指針を発表しているのでしょうか?厚生労働省が発表した資料の内容などを交えながら解説するとともに、NIPTが抱える課題を解消できる“Serenity”をご紹介します。

NIPTに対する厚生労働省の見解や指針とは

厚生労働省は、平成25年3月13日に発表した資料の中で、母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査(新出生前遺伝学的検査)について、次のような見解を示しています。

※新出生前遺伝学的検査とは、本記事におけるNIPT(新型出生前診断)を指します。

新出生前遺伝学的検査等に関する厚生労働省の基本的考え方

  • 一般的に医学的検査は、必要な患者に対し、診察から検査、診断、治療に至るまでの医師が行う診療行為の一環としてなされるべきものである。
  • 特に、新出生前遺伝学的検査については、その高度な専門性と結果から導き出される社会的影響を考慮すると、検査前後における専門家による十分な遺伝カウンセリングにより、検査を受ける妊婦や、その家族等に検査の意義や限界などについて正確に理解していただくことが必要である。
  • 検査対象者については、新出生前遺伝学的検査の特性を踏まえ、超音波検査等で胎児が染色体数異常を有する可能性が示唆された者や、染色体数的異常を有する胎児を妊娠した既往のある者、高齢妊娠の者等、一定の要件を定めることが必要である。
  • そのためには、学会関係者に限らず、検査に関わる全ての学術団体、医学研究機関、医療機関、臨床検査会社、遺伝子解析施設、遺伝子解析の仲介会社、健康関連企業等の皆様にも、学会指針を尊重して御対応いただくことが必要と考えている。

この中でも「特に」として記しているのが、遺伝カウンセリングの重要性についてです。

NIPTでは、検査を受ける前に遺伝カウンセリングを実施することが求められており、また検査結果いかんでは(特に陽性の場合)、さらなる遺伝カウンセリングを実施することも求められています。

また、検査対象者についても、過去に染色体異常の胎児を妊娠または出産したことがある妊婦さん、出産予定日時点で35歳以上の妊婦さんといった条件を定める必要があるとしています。

こうした指針は非常に重要なことであると理解できます。しかしながら、NIPTでは「検査を受けたくても受けられない妊婦さん」が非常に多いという現状があります。

NIPTは、妊娠中の胎児に21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーといった染色体異常の疑いがないかどうか調べることで、万が一「陽性」の検査結果が出た場合、

  • ※胎児の状態によって最適な分娩方法を選択できる
  • ※出生後に適切な治療を開始するための準備ができる
  • ※障害に対する知識や理解を深める時間を持つことができる
  • ※生育環境を整える準備をするための時間を持つことができる
  • ※同じ境遇の家族と繋がり情報収集やコミュニケーションを取ることができる
  • ※治療費などを含め将来的な費用の準備を始めることができる
など、出産までの時間を有効に活用することで、さまざまな“準備”をする時間を持つことができます。

また「陰性」の検査結果であれば、99.9%という非常に高い陰性的中率のため、ほぼ安心できるだけでなく、1/200~1/300の確率で流産などを引き起こすリスクがある確定診断である羊水検査を避けることができます。

そのため、本来、NIPTを希望する妊婦さんは、すべて検査を受けられる環境であることが望ましいと考えられます。

厚生労働省の見解や指針は確かに非常に重要なことです。しかしながら現実には「NIPTを受けたくても受けられない妊婦さん」が多いことも、見解や指針と同じように重要な問題であると言えるのではないでしょうか。

NIPTが抱える課題を解消できる“Serenity”とは

東京の八重洲セムクリニック、大阪の奥野病院が採用している“Serenity”というNIPTがあります。

2004年以降、すべての妊婦さんに出生前診断を受けることが求められていることから“出生前診断先進国”と言われているイギリスにおいて、ラボとして正式に認可され、採用されている、クーパーゲノミクス社のNIPTです。

現在日本で採用されている一般的なNIPTは、

  • 妊娠10~18週の期間内
  • 出産予定日時点で妊婦さんが35歳以上
  • 夫婦のいずれかまたは両方になんらかの染色体異常が見られる
  • 過去に染色体異常の胎児を妊娠または出産したことがある
といった厳しい条件に加えて、
  • NIPTを受ける病院で分娩予定でなければならない
  • かかりつけ医からの直接の検査予約および紹介状が必要
といった、病院側が独自に設けたルールをクリアしなければ検査を受けることができません。

ところが“Serenity”は、「妊娠10週以上」で不安を抱えている妊婦さんであれば、年齢制限やその他の厳しい条件を気にすることなく検査を受けられるうえ、分娩指定もなく、かかりつけ医からの直接の検査予約や紹介状も必要ありません。

つまり、NIPTを希望する「より多くの妊婦さん」が受けることができますので、“Serenity”以外のNIPTが抱えている課題を解消できるのです。

“Serenity”は遺伝カウンセリングなどサポート体制も充実している

厚生労働省のNIPTに対する見解や指針、そしてNIPTが抱える課題を解消できる“Serenity”をご紹介してきました。

冒頭で、NIPTにおける遺伝カウンセリングは非常に重要であるとお伝えしましたが、“Serenity”でも採血前に医師による十分な遺伝カウンセリングが行われます。

また、万が一「陽性」の検査結果だった場合でも、さらに詳細な遺伝カウンセリング専門機関を紹介してくれたり、情報収集に協力してくれたりなど、十分なサポートを受けられる体制が整っていますので、安心して検査を受けることができます。

妊娠や出産に対して不安を抱えている妊婦さん、“Serenity”について、より詳細な情報をお求めの妊婦さんやご不明な点がある妊婦さんはぜひ一度、病院に問い合わせしてみてはいかがでしょうか?

産婦人科医 奥野幸彦 院長

医師監修:産婦人科医 奥野幸彦 院長

自己紹介

産婦人科医としてこれまで多くの相談を受ける中で、妊婦の方々がご出産までの約10ヶ間様々な不安な気持ちを抱えていることを知りました。そんな不安が少しでも減るように日々の治療・検査を通して妊婦の方々に向き合っていきます。

略歴

  • 1977年 大阪大学 医学部卒業
  • 1977年-1985年 大学病院・市民病院・救急病院などで勤務
  • 1986年 産婦人科・外科・内科を備える奥野病院を開院
  • 2000年 ジェンダークリニックを開院
  • 2017年 八重洲セムクリニックを開院

保有資格等

  • 日本医師会 認定産業医
  • 国際出生前診断学会会員
  • 日本産婦人科学会 認定医
  • 母体保護法指定医