ターナー症候群などの性染色体異常を調べられるNIPT(新型出生前診断)とは?

赤ちゃんの染色体異常といえば、ダウン症候群が広く知られています。しかし、性染色体に生じる“ターナー症候群”という異常もあります。今回は、ターナー症候群の基本事項とともに、病気を調べることができるNIPT(新型出生前診断)について解説していきます。

NIPT(新型出生前診断)でわかるターナー症候群とは?どのような疾患?

ヒトの染色体は全部で46本ありますが、22組44本の常染色体と、1組2本の性染色体に分類されます。常染色体には1〜22番までの番号があり、ダウン症候群は21番の染色体が3本に増える“21トリソミー”という病気です。

このように、常染色体に生じる異常がよく知られていますが、実際には性染色体に異常が生じて発症する疾患もあります。ターナー症候群は、性染色体異常によって起きる病気の一つです。

性染色体はX染色体とY染色体で構成されており、その組み合わせがXXなら女の子、XYなら男の子が生まれます。ターナー症候群は女の子にだけ起きる病気です。このほか、男の子だけに起きるクラインフェルター症候群という性染色体異常もあります。

ターナー症候群は、性染色体XXのうち1本が部分的に、もしくは完全に欠けた状態となることで引き起こされます。本来2本で対をなしている染色体が1本減る異常をモノソミーといい、ターナー症候群は“モノソミーX”ともいわれています。

ターナー症候群がある女性の場合、すべての方に該当するわけではありませんが、いくつか典型的な症状があります。低身長であることが特徴で、大人になったときには138cm前後になるといわれており

卵巣の機能が弱いことが多く生殖器が発達せずに二次性徴が出現しないことがあったり、乳房が膨らむのみで月経がこないなど不完全となったりするケースもあります。

また、ターナー症候群の方では首から肩にかけて皮膚のたるみがあることや、背中側の髪の生え際が低い位置にあることなど、身体的な特徴がいくつか挙げられます。

知能面に関しては一部の方で知的障害を伴いますが、多くの方は正常となります。ただ、ターナー症候群の方では算数の図形問題が苦手など、学習障害の傾向があるといわれています。

ターナー症候群などの性染色体異常も調べられるNIPT(新型出生前診断)とは?

NIPT(新型出生前診断)は、2018年3月に日本でも一般診療化された出生前診断であり、妊婦さんの血液を採取するだけで済む手法です。簡単な検査でありながら、高い精度で異常を調べられるというメリットがあります。

通常のNIPT(新型出生前診断)では、13トリソミー(パトー症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、21トリソミー(ダウン症候群)と呼ばれる3つの異常について調べます。

この3つの病気は赤ちゃんに確認される染色体異常として多いものであることから、NIPT(新型出生前診断)では可能性が高いものだけを調べているということがわかります。

しかし、仮に3つの異常がなかったとしても、ターナー症候群などの違う病気の可能性はあるため、できるだけ多くの病気を調べたいとお考えの方もいます。

通常のNIPT(新型出生前診断)では、性染色体異常で起きるターナー症候群について調べることができませんが、八重洲セムクリニックと奥野病院が提供しているNIPTでは、検査項目に含まれています。

この2施設が提供するNIPT(新型出生前診断)には“ベリファイ”と“ベリファイプラス”がありますが、いずれもターナー症候群は検査項目の一つとなっています。

ベリファイでは基本的な項目を網羅しており、13、18、21番の常染色体に生じるトリソミー、性染色体異常について調べます。

ベリファイプラスでは、さらに項目が増え、1〜22番の常染色体や性染色体のほか、染色体が部分的に欠損する“微小欠失”と呼ばれる異常についても追加で調べることが可能です。

どちらの検査も、赤ちゃんの性別について知ることも可能です。検査できる染色体の種類もそうですが、性別判定がついていることも、一般的なNIPT(新型出生前診断)とは異なる点です。

全染色体検査はどこで受けることができる?

一般的に、NIPT(新型出生前診断)では限られた染色体しか調べることができません。しかし、常染色体と性染色体をあわせた全染色体について調べたい方は、東京の八重洲セムクリニックまたは大阪の奥野病院のNIPT(新型出生前診断)“ベリファイ”を受けることを検討してみてはいかがでしょうか。

検査対象となるのは採血時に妊娠10週目以降の方となり、年齢制限はありません。電話で採血予約をしたら、カウンセリングを受け、10mlの血液を採取します。

結果については“陽性”または“陰性”と提示され、陽性的中率については母体の年齢や調べる病気によって差があるものの、陰性的中率は99.99%という高い水準となっています。

つまり、調べる染色体について“異常がない”ということはほとんど確実にわかるため、出産までに不安な気持ちを抱えて過ごす必要がなくなります。

赤ちゃんの染色体異常について、不安な気持ちがある妊婦さんは、ターナー症候群などの病気も検査内容に含まれている、八重洲セムクリニックと奥野病院のNIPT(新型出生前診断)“ベリファイ”を検討してみると良いかもしれません。

産婦人科医 奥野幸彦 院長

医師監修:産婦人科医 奥野幸彦 院長

自己紹介

産婦人科医としてこれまで多くの相談を受ける中で、妊婦の方々がご出産までの約10ヶ間様々な不安な気持ちを抱えていることを知りました。そんな不安が少しでも減るように日々の治療・検査を通して妊婦の方々に向き合っていきます。

略歴

  • 1977年 大阪大学 医学部卒業
  • 1977年-1985年 大学病院・市民病院・救急病院などで勤務
  • 1986年 産婦人科・外科・内科を備える奥野病院を開院
  • 2000年 ジェンダークリニックを開院
  • 2017年 八重洲セムクリニックを開院

保有資格等

  • 日本医師会 認定産業医
  • 国際出生前診断学会会員
  • 日本産婦人科学会 認定医
  • 母体保護法指定医