NIPT(新型出生前診断)で分かることや検査精度は?注目のNIPTも紹介

日本でNIPT(新型出生前診断)の提供が開始されてから、5年が経ちました。2018年3月には一般診療化されるなど、30代や40代での出産が増えている今、徐々に認知度や理解度が深まってきています。

この記事では、NIPTで遺伝子解析して分かることや、検査精度を解説するとともに、いま注目されているNIPTを紹介していきます。

NIPTで分かることとは

NIPT(新型出生前診断)とは、母体から採取した血液中に含まれる胎児のDNAを解析することで、妊娠中の胎児に「21トリソミー(ダウン症候群)」「18トリソミー(エドワーズ症候群)」「13トリソミー(パトー症候群)」といった染色体異常の疑いがないかどうかを調べることができる検査です。

従来行われてきた、母体血清マーカーテストなどの血液による出生前診断と比べると、検査精度がきわめて高いことから「新型」と名付けられ、区別されています。

日本ではこれまで、臨床研究として、ごく一部の病院などの施設でのみNIPTが提供されてきました。しかし、2018年3月より一般診療化され、より多くの妊婦さんがNIPTを受けられる環境ができつつあります。

NIPTの検査精度について

現在日本で行われている一般的なNIPTにおいて、調べることができる染色体異常の検査精度を、母体年齢ごとに示すと、次のようになります。

21トリソミーの場合

母体年齢 陽性的中率 陰性的中率 30歳    61.3% 99.99% 35歳    79.9% 99.99% 40歳    93.7% 99.99%

 

このように、陽性的中率は母体年齢が上がるほど高くなることが分かります。

しかし「偽陽性(検査で陽性の結果が出ても、実際には陰性であること)」の可能性が残っているため、遺伝子を調べた際に、陽性の検査結果が出た場合は、羊水検査などの確定診断を受けることになります。

羊水検査は、母体の子宮から羊水を採取し、細胞を調べることで染色体や遺伝子を検査する方法です。ほぼ100%という高い精度であることから、確定診断として用いられています。

しかし、羊水穿刺(母体に針を刺して羊水を採取すること)が必要になるため、1/200~1/300の確率で流産を引き起こすリスクがあると言われています。

同じく、確定診断で絨毛検査という検査があります。絨毛検査は、母体の胎盤から絨毛を採取して解析することで、染色体や遺伝子を調べる方法です。こちらも、羊水検査と同様に絨毛穿刺が必要なため、流産や感染症などを招くリスクがあるとされています。

一方、NIPTの陰性的中率は99.99%と非常に高い精度であることから、検査結果で陰性と分かれば、ほぼ安心できる検査と言えます。

そのため、流産などの危険がある羊水検査や絨毛検査を避けることができる検査として、希望する妊婦さんが増えています。

より精度の高いNIPTとは

前述のように、現在日本で行われている一般的なNIPTは、陰性的中率が99.99%と非常に高い精度を誇ります。

しかし、陽性的中率においてはまだ改善の余地があり、より的中率の高いNIPTの登場が期待されています。

そんな中、東京の八重洲セムクリニックと、大阪の奥野病院が採用しているNIPTが注目されています。

それが、ベリファイと呼ばれるNIPTです。

母体から採血し、血液中に含まれる胎児のDNAを解析するといった検査手法は変わりませんが、ベリファイには基本検査、全染色体検査、微笑欠失検査の3種類があり、現在日本で行われているNIPTよりも検査内容が充実しているという特徴があります。

分かることの違い

従来のNIPT

21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーについてのみ調べることができます。

ベリファイ

基本検査

21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーに加えて、モノソミーX(ターナー症候群)やクラインフェルター症候群など性染色体異常について調べることができるほか、性別判定も開示してくれます。

全染色体検査

1~22番の常染色体すべてと性染色体異常について調べることができるほか、性別判定を開示してくれます。

微笑欠失検査

全染色体検査のオプションとして、1p36欠失症候群、4p欠失症候群、5p欠失症候群、15q11.2欠失症候群、22q11.2欠失症候群について検査することができます。

検査精度(21トリソミーの場合)

従来のNIPT

30歳 61.3%   99.99% 35歳 79.9%   99.99% 40歳 93.7%   99.99%

ベリファイ

母体年齢 陽性的中率 陰性的中率 30歳   94.1%   99.99% 35歳   97.6%   99.99% 40歳   99.3%   99.99%

このように、検査内容が充実しただけでなく、検査精度も大幅に向上しています。

妊娠や出産に少しでも不安を抱えている妊婦さんは、八重洲セムクリニックと奥野病院が提供している新型出生前診断(NIPT)“ベリファイ”を検討してみてはいかがでしょうか?

産婦人科医 奥野幸彦 院長

医師監修:産婦人科医 奥野幸彦 院長

自己紹介

産婦人科医としてこれまで多くの相談を受ける中で、妊婦の方々がご出産までの約10ヶ間様々な不安な気持ちを抱えていることを知りました。そんな不安が少しでも減るように日々の治療・検査を通して妊婦の方々に向き合っていきます。

略歴

  • 1977年 大阪大学 医学部卒業
  • 1977年-1985年 大学病院・市民病院・救急病院などで勤務
  • 1986年 産婦人科・外科・内科を備える奥野病院を開院
  • 2000年 ジェンダークリニックを開院
  • 2017年 八重洲セムクリニックを開院

保有資格等

  • 日本医師会 認定産業医
  • 国際出生前診断学会会員
  • 日本産婦人科学会 認定医
  • 母体保護法指定医