絨毛検査とは?検査方法と費用・羊水検査との違いについて解説

絨毛検査とは妊娠早期に行われる出生前診断のひとつです。

胎盤の一部である絨毛を経腹的・経膣的に採取して調べることで胎児の染色体異常や遺伝子疾患が見られるかどうかを診断します。

絨毛検査は確定診断のため、NIPTで陽性結果となったり、超音波検査で胎児に明らかな異常が見られたり、胎児に見られる特定の遺伝子疾患の診断を行ったりするときに検査が行われます。

今回はこの絨毛検査について解説していきましょう。

絨毛検査とは何か?

絨毛検査は羊水検査と同じく胎児に見られる染色体の異常や遺伝子疾患を調べる出生前診断です。

絨毛は妊娠早期に見られる胎盤を構成するものであり、妊婦さんと胎児の間で栄養を交換する場所でもあります。

絨毛検査では絨毛をお腹や膣から針を刺して取り出し、絨毛組織を調べることで胎児の染色体異常や遺伝があるかどうかを診断します。

染色体異常などについて全般的に調べることが可能なため、出生前診断として確定的な結果が得られることが特徴です。

絨毛検査は妊娠9〜11週に行われる

絨毛検査が受けられる妊娠週数は9〜11週前後で、妊娠15、16週から受けられる羊水検査と比べて早い時期から受けることができますが、検査を実施する施設によって受けられる週数は異なります。

胎児の体の原器が作られる器官形成期の妊娠8週以前の絨毛検査は避けるべきというのが一般的です。

一方で妊娠週数が進み過ぎるのも問題であり、妊娠12週を過ぎる頃には絨毛膜有毛部は胎盤を形作り、胎盤の位置によって絨毛を採取することが難しくなります。

そのため絨毛検査に最適な時期は妊娠9〜11週の間になっているのです。

胎児の染色体異常や遺伝子疾患を診断する

絨毛検査では胎児に染色体異常や遺伝子疾患があるかどうかを調べて診断を行います。

基本的には染色体を顕微鏡で観察することから染色体に関わる疾患すべてが診断の対象となります。

絨毛検査は羊水検査に比べて採取できる胎児の細胞量が多く、遺伝子検査に適しているともいわれています。さらに絨毛検査では遺伝子を解析するときに培養の必要がありません。そのため十分な量のDNA抽出や解析に利用できるのもメリットの特徴です。

絨毛検査の対象

NIPT検査で陽性の結果が出た、または超音波検査で胎児に明らかな異常が見られるなど胎児異常の可能性が高い場合に絨毛検査が実施されます。

実際には絨毛検査を受ける対象としては、両親のどちらかが染色体異常の保因者である、これまでに染色体に異常が見られる児を分娩したことがある妊婦、40歳以上の高齢妊婦などが挙げられます。

このように妊婦であれば誰もが受けられる検査ではなく、また高齢妊婦ということだけでは検査が受けられないということも念頭に置く必要があります。

絨毛検査の方法

絨毛検査で胎盤絨毛を採取するためには2つの方法(経腹法と経膣法)があります。

経腹法と経膣法のどちらを検査方法として選択するかは、胎盤の位置によって異なります。

胎盤が子宮の底部や前壁に位置している場合は経腹法、頸管に近い場所に位置している場合には経膣法で行われる傾向があります。

いずれの検査にしても羊水検査に比べて検査の手技は難しいといわれており、国内でも絨毛検査が実施できる施設は限られています。

経腹法は羊水穿刺と同じ方法で行う

胎盤絨毛が子宮の底部や前壁に位置しているときには経腹法での絨毛採取が適しており、検査の方法は基本的には羊水穿刺と同じです。

実際の経腹法では妊婦さんの腹部に超音波プローブを当てて胎児の発育や位置、絨毛膜有毛部、胎盤を確認していきます。そして安全な穿刺部位が定まったら局所麻酔を行い、超音波で確認しながら絨毛を採取する針(長さ約20cm)を穿刺します。針の先端が胎盤絨毛内にあることを確認してから、絨毛を吸引して採取します。

経膣法はカテーテルまたは鉗子を使用する

経膣法では膣に採取器具を挿入して、腹部に超音波プローブを当て胎児の位置を確認しながら絨毛を採取します。

超音波プローブで採取器具の先端を確認しながら、胎嚢(赤ちゃんを包んでいる袋)を傷つけないように絨毛有毛部まで進めます。そして絨毛を絨毛生検鉗子という専用器具を使って採取していきます。

QF−PCR法・染色体分析法で検査が行われる

絨毛を採取したあとは採取した細胞を使ってQF−PCR法と染色体分析法で検査が行われます。

QF−PCR法とは絨毛からDNAを取り出して21、13、18番染色体やX/Y染色体に限定して染色体の数の変化を調べる迅速検査です。検査時間が短いという特徴があります。

一方で染色体分析法では、細胞を培養して染色体を染色し画像を撮影して判定を行います。

絨毛検査の結果

QF−PCR法では絨毛検査後2〜3日後、染色体分析法では約2〜3週間後に結果がわかります。

染色体分析法ではGバンドの染色体の図と分析結果が分かるようになっており、ダウン症候群の場合精度は100%ともいわれています。

絨毛検査の結果で注意をしなければならないのは、絨毛は胎盤の細胞であって胎児の細胞ではないということです。

またなかには「胎盤限局モザイク」といって正常な染色体と異常な染色体が混ざった状態として報告されることがあります。その場合は胎児が正常か異常かが判断できないため、妊娠16週以降で羊水検査を受ける必要があります。

絨毛検査の費用

絨毛検査が行われている国内の医療機関は限られており、検査の費用は医療機関にもよりますが10〜20万円前後のところが多いようです。

また絨毛検査前後の遺伝カウンセリングも必要となり、その費用もかかってきます。

絨毛検査で陽性が出たときの対応

上述のように絨毛検査の結果が出るまで約2〜3週間かかります。

絨毛検査で陽性が出た場合には、妊娠15週以降に羊水検査で再度確認をする必要があります。

絨毛検査の前後には陽性が出たときの対応を含めて、医師や遺伝カウンセラーのアドバイスを受けて夫婦でどうするのか対応を話し合っておきましょう。

さらに絨毛検査は胎児の染色体のみの検査であること、ほかの先天性心疾患や体表奇形などを含めたすべての疾患についてわからないことも留意しておきます。

絨毛検査で考慮すべきリスク

絨毛検査の合併症として出血・感染・破水などがあり、経頸法では外出血が約10%に見られるといわれています。

流産リスクは1%程度といわれており、羊水検査よりもその確率は高いものの検査が実施される時期が羊水検査よりも早いことも影響しているといわれています。

まれに重い合併症が起こる可能性も否定できません。お腹や膣から針を刺すことから腹膜炎などの感染症を引き起こす場合もあります。

このようなまれに見られる合併症も含めて絨毛検査前に十分な説明を受けてから検査に臨む必要があります。

まとめ

絨毛検査はNIPTの結果が陽性である場合、検診の超音波検査で胎児に異常が見られる場合、特定の遺伝子疾患の診断などに行われる検査で、羊水検査と同様に確定診断になりうる検査です。

ただし高齢妊婦という理由だけでは検査は受けられないこと、基本的には胎児が出生後に重篤な障害を受ける可能性がある疾患に限られていること、すべての病気が分かるわけではないことなどを考慮して検査を受ける必要があります。

さらに羊水検査に比べて検査を受けられる病院が少ないことからも施設選びなどを慎重に行う必要があるといえるでしょう。

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