セルフリーDNA検査とは?妊婦さんに嬉しい話題のNIPT “Serenity24” とともに解説

妊娠中、「胎児に染色体異常はないだろうか?」と心配になった際に、出生前診断を受けようかどうか、悩む方は多いのではないでしょうか。

今回は、新型出生前診断には欠かせない「“セルフリーDNA検査”がどのような検査なのか」という話を中心に、新型出生前診断が誕生した経緯や、妊婦さんに大きなメリットをもたらす画期的な最新NIPT“Serenity24”についての紹介をしていきます。

セルフリーDNA検査とはどんな検査なのか?

「セルフリーDNA検査」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。

妊娠中に胎児に先天的な染色体異常がないかを調べる「出生前診断」という言葉は耳にする機会が以前よりも多くなってきましたが、「セルフリーDNA検査」という言葉は聞きなれない方が多いかと思います。

セルフリーDNA検査とは、妊婦さんの血漿中に存在している胎児のDNA断片を分析する検査です。「cell-free DNA」の頭文字をとって、「cfDNA検査」と呼ばれることもあります。

2013年に、従来にはなかった新しい手法の出生前診断の実施が開始されました。妊婦さんの血液を採取するだけで胎児の染色体異常がわかるというもので、身体への負担が限りなく少ない(母体・胎児ともに侵襲がない)ことから、「無侵襲的出生前遺伝学的検査(NIPT)」と呼ばれる新型出生前診断が誕生したのです。

セルフリーDNA検査は、無侵襲的出生前遺伝学的検査(NIPT)のなかの具体的な検査方法のひとつを指しています。

セルフリーDNA検査が開発されるまでの経緯

従来の出生前診断で染色体異常や遺伝子異常を確定的に診断するには、羊水検査や絨毛検査を行うのが一般的でした。

しかし、これらは母体にも胎児にも大きな負担がかかる手法で、流産や感染症のリスクが大きいというネックがありました。

例えば羊水検査の場合は、エコーで胎児の位置や動きを確認しながらお腹に針を刺し、羊水を吸い取るのですが、麻酔をしていても子宮の膜を強く押されるような鈍痛を感じたり、麻酔が切れた後に腹部の痛みがしばらく続いたり、というような経験をされた妊婦さんが多くいるようです。

また、検査を行った後の3日間ほどは安静を心掛けなくてはならず、検査当日はシャワーを浴びることも禁止されています。

絨毛検査においては、「経腹法」と「経腟法」の2種類の手法がありますが、いずれも腹膜炎などの感染症にかかるリスクがあると言われています。

流産のリスクにおいては、羊水検査の場合約0.3%、絨毛検査の場合は約1%とされており、痛みや感染症だけでなく流産のリスクも懸念されることから、検査を受けるのに躊躇してしまう妊婦さんは少なくありませんでした。

こうした経緯から、母体にも胎児にも極力負担をかけずに行える出生前診断の方法はないかと研究が重ねられ、2013年に誕生したのが、無侵襲的な出生前遺伝学的検査(NIPT)によるセルフリーDNA検査なのです。

なぜ日本では新型出生前診断の受診率が低いのか?

このように、新型出生前診断(NIPT)はリスクの少ない無侵襲的検査ではありますが、海外に比べて日本での実施率は圧倒的に低いという現状があります。

アメリカでの新型出生前診断の実施率は60%、イギリスでは全妊婦が同検査を受けるよう国家的なスクリーニング事業が行われているのに対し、日本での実施率はたったの2%なのです。

その理由として、次のような例が挙げられます。

検査実施可能な病院が少ない

日本全国で新型出生前診断を受けることができる病院は、関東では16施設、関西では15施設と非常に少ないのが現状です。(2016年9月20日時点)

採血から検査結果通知までの期間が非常に長い

新型出生前診断を実施している病院は、大学病院のような大きな施設がほとんどのため、予約しても「診察から採血までに日数がかかる」「採血の結果が出るまでに さらに数週間かかる」など、検査を受けるだけでも時間的・体力的負担がかかるケースがあります。

検査を受けられる条件に当てはまらない

新型出生前診断を受けるには、「妊娠10週~18週であること」という条件に加えて、「出産予定日の時点で35歳であること」「妊婦または配偶者に染色体異常が見られること」「過去に染色体異常の胎児を妊娠・出産したことがある人」といった条件が定められています。

全染色体の異常がわかるわけではない

通常の新型出生前診断でわかる染色体異常は、「21トリソミー」「18トリソミー」「13トリソミー」の異常のみで、その他の染色体異常は診断できません。染色体は全部で24種あるため、この検査で陰性が出たとしても、それ以外の染色体異常が100%ないというわけではありません。

このようなことから、「胎児の染色体異常は気になるけれど、実際に検査を受けるには大きなハードルがあり簡単には受けられない」といった悩みを抱える妊婦さんは実際多く存在しています。

従来の新型出生前診断のネックを解消した画期的なNIPTとは

先述したように、「検査を受けることを躊躇ってしまう」「検査を受けたくても条件に当てはまらないから受けられない」という妊婦さんにとって、非常に画期的な新型出生前診断があります。

それこそが、八重洲セムクリニックと奥野病院が提供しているクーパーゲノミクス社の“Serenity24”という検査です。この検査方法は、新型出生前診断の先進国ともいえるイギリスで正式な認可を受けています。

クーパーゲノミクス社の“Serenity24”は、世界最大の遺伝子シーケンシングを行っているイルミナ社によって開発された最新のNIPT検査技術を採用しており、通常日本で実施されている新型出生前診断にはない大きなメリットを携えた検査になります。

具体的には、次のようなメリットが挙げられます。

すべての染色体異常を検査することができる

通常の新型出生前診断では「21トリソミー」「18トリソミー」「13トリソミー」の3種のみしか診断できませんが、“Serenity24”はすべての染色体のトリソミーを検査することが可能です(ターナー症候群(モノソミーX)も検出可能)。

短い期間で検査結果が通知される

採血は1回の来院のみで行うことが可能です。さらに、検査結果が出るまでの平均日数は10日前後と非常に短期間で検査が行えるため、時間的・体力的な負担が少ないというメリットがあります。

希望する妊婦さんは誰でも検査可能

厳しい条件が設けられておらず、妊娠10週以上であれば希望するすべての妊婦さんが検査を受けることができます。年齢制限のない全染色体の新型出生前診断は、この“Serenity24”が日本初となります。

他の新型出生前診断よりも高い検査精度

現在日本で導入されている新型出生前診断の精度は、例えば21トリソミーの場合、「35歳での陽性的中率79.9%、40歳で93.7%」ですが、“Serenity24”の場合「35歳での陽性的中率86.9%、40歳で96.1%」の的中率を誇ります。感度、特異度に関しても同様に、高い精度での結果が出ています。

“Serenity24”のような、従来日本で行われてきた新型出生前診断にはない特長をもつ検査が誕生したのは、多くの妊婦さんやこれから妊娠を希望する女性にとって非常に嬉しいニュースであり、日本の医学においても大変革新的なことだといえるでしょう。

特に、「希望する妊婦さんは誰でも検査が受けられる」「全染色体のトリソミー検査が可能」「陽性的中率の精度が他の検査よりも5%以上高い」という特長は、妊娠中の不安を抱える妊婦さんにとって、非常に大きなメリットと言えます。

「新型出生前診断は妊婦にとってのハードルが高い」と思っていた方は、“Serenity24”という他にはない最新の検査方法があるということを、ぜひ覚えていてください。

そして、妊娠中の不安を取り除くためにも、よりしっかりと出産後の準備を行うためにも、少しでも不安がある方は、 “Serenity24”を受けてみることを検討してみてください。

産婦人科医 奥野幸彦 院長

医師監修:産婦人科医 奥野幸彦 院長

自己紹介

産婦人科医としてこれまで多くの相談を受ける中で、妊婦の方々がご出産までの約10ヶ間様々な不安な気持ちを抱えていることを知りました。そんな不安が少しでも減るように日々の治療・検査を通して妊婦の方々に向き合っていきます。

略歴

  • 1977年 大阪大学 医学部卒業
  • 1977年-1985年 大学病院・市民病院・救急病院などで勤務
  • 1986年 産婦人科・外科・内科を備える奥野病院を開院
  • 2000年 ジェンダークリニックを開院
  • 2017年 八重洲セムクリニックを開院

保有資格等

  • 日本医師会 認定産業医
  • 国際出生前診断学会会員
  • 日本産婦人科学会 認定医
  • 母体保護法指定医