ダウン症(21トリソミー)の特徴とは?発症確率や原因など詳しく解説していきます

新型出生前診断(NIPT)を検討する妊婦さんのなかには、お腹の赤ちゃんがダウン症でないか不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、先天異常でもっともよく耳にするダウン症について、「どんな疾患なのか」「発症の確率」「原因や症状」などを詳しく解説していきます。

ダウン症(21トリソミー)とは

ダウン症(21トリソミー)の正式名は、「ダウン症候群」といいます。
21番目の染色体の突然変異によって起こる、先天異常です。
通常2本の21番染色体が3本になることから、「21トリソミー」とも呼ばれます。
出生時の染色体異常のなかでは、もっとも発生頻度の高い症候群です。

ダウン症(21トリソミー)の発症確率

ダウン症の発症確率は、600~800人に1人とされています。
卵子の老化が原因の1つと考えられており、若い妊婦さんの発症確率はそれほど高くありません。
実際の発生頻度は、20歳の妊婦さんでは1667人に1人です。
30歳では952人に1人、45歳になると29人に1人と大きな差があります。

ダウン症(21トリソミー)の特徴

ダウン症の子供は、顔立ちや手足などに大きな特徴があります。

小さく、後頭部が絶壁
つり目・離れ目
低く、小さい
小さく、頭部の低い位置についている
舌が大きいため、口が開いている
短い・手のひらに横1本のシワがある
外反母趾


筋肉が弱く、身体の発達がゆっくりです。
産まれたばかりのときはわからない場合も、成長とともに特徴的な顔つきに変化していきます。
また成長するにつれて、身長が平均より低いことが多いです。

■精神的特徴
ダウン症の子供は筋肉や言葉の発達が遅く、精神的な発達にも特徴があります。

性格 大人しい・おっとりしている
知能指数 IQ30~50程度が多いとされているが、個人差が大きい
併発しやすい障害 自閉症、うつ病、注意欠如・多動症(ADHD)、てんかん


健康な人に比べて知能指数が低い傾向にありますが、個人差がとても大きく一概にはいえません。
知的障害が重い人から健常者と同じように生活できる人、大学進学する人、一般企業に勤める人などさまざまです。

幼児のころに知能が向上していき、成人をすぎると知能低下する傾向があります。
知能についても個人差が大きいですが、早期から教育のサポートをすることで能力の向上が期待できます。

■合併症
必ずしも発症するわけではないものの、ダウン症の子供はさまざまな病気を併発する可能性があります。

心臓 心内膜欠損症、心房中隔欠損症、心室中隔欠損症、動脈管開存症
消化器 ヒルシュスプルング病、十二指腸閉鎖、食道閉鎖、鎖肛
血液 白血病
代謝・内分泌 甲状腺機能低下症、糖尿病、痛風、肥満
目・耳 白内障・斜視・難聴・中耳炎


赤ちゃんの約半数が、先天性の心臓の病気をもって生まれます。
そのほか5%は、消化器の先天性疾患があるとされています。

このように重い病気を患うケースが多いため、以前は幼いうちに命を落としてしまう病気でした。
しかし医療の進歩により、現在では約60歳まで平均寿命が延びています。

ダウン症(21トリソミー)の原因

ダウン症は、21番目の染色体が一般の人より多くなってしまうことが原因です。
ダウン症は以下の3つの型に分類されます。

一般の人 標準型 転座型 モザイク型
21番染色体 2本 3本 (1本多い) 2本のうちのどちらかに別の染色体が付着 2本の細胞と3本の
細胞が混在


■標準型
ダウン症の約95%を占めます。
標準型は、偶然子供の染色体に異常が起こったことにより発生するとされており、両親の染色体は正常な場合がほとんどです。

■転座型
めずらしいケースで、全体の3~4%を占めます。
2本の染色体の片方に、もう1つの染色体がくっついて3本になるケースです。
この場合は、両親のどちらかが転座型染色体をもっている可能性があります。

■モザイク型
もっとも少なく、全体の1~2%を占めます。
モザイク型は一部の細胞だけ21番染色体が3本になってしまい、残りの細胞は一般の人と同じく2本と非常にめずらしいケースです。

ダウン症(21トリソミー)の検査方法

新型出生前診断(NIPT)などを受けることで、お腹のなかの赤ちゃんがダウン症である可能性を知れます。
妊婦検診で行われるエコー検査で異常がみられ、発見される場合もあります。

■後頭部・首にむくみがみられる
妊娠初期のエコー検査において、胎児の後頭部・首のむくみ(NT)が厚いと、ダウン症の疑いがもたれます。
ただし正常な赤ちゃんでも首のむくみはあり、通常の妊婦検診ではむくみの数値(NT)の正確な測定はしません。
エコー検査で異常がみられた場合は、胎児ドックや出生前診断などの受診をすすめられる場合が多いでしょう。

■鼻骨が短い
ダウン症の赤ちゃんは鼻骨の成長が遅く、顔が平坦にみえるのが特徴です。
そのためエコー検査で鼻骨が短かったり、確認できなかったりする場合はダウン症の疑いがもたれます。

■心臓の弁に血液の逆流がある
心臓の三尖弁という弁に逆流があると、ダウン症の疑いが考えられるでしょう。
だたし、正常な初期の赤ちゃんでも逆流はみられることがあります。

心臓の弁に血液の逆流があるだけで、ダウン症であると診断することはできません。
この場合は、羊水検査・絨毛検査などの出生前診断を受けるかの検討が必要です。

ダウン症(21トリソミー)の治療法

ダウン症は遺伝子の異常であり、根本的な治療法はありません。
しかし、多くのダウン症の人に起こる合併症の治療は可能です。
先天的な心臓や消化器の疾患は、生後すぐに手術をすることもあります。

定期的な受診をすることで、合併症の早期発見・早期治療だけでなく、予防に努めることも可能です。
また、ダウン症の子供は発育がゆっくりであるため、療育も重要です。
主治医の医師やお住まいの自治体などに相談すれば、専門家のさまざまなサポートを受けられます。

ダウン症(21トリソミー)として生まれた赤ちゃんの今後は?

ダウン症の赤ちゃんは、18トリソミー・13トリソミーなどの染色体異常に比べて生存率はかなり高いです。
合併症の治療ができるようになったことで、平均寿命の60歳を超える人も増えてきました。

しかしダウン症を根本から治療することはできず、成長とともに起こるさまざまな合併症に気をつけなければなりません。
医療や教育・社会福祉制度など、ダウン症の人を支えるサポートはたくさん存在します。
周りの力を借りて、ダウン症の赤ちゃんの成長を支えていくことが大切です。

NIPT検査の受診前に知っておきたいこと

新型出生前診断(NIPT)は非常に高い精度があり、年々検査を受ける妊婦さんが増えています。
しかし羊水検査などの確定検査とは異なる点があるので、検査をする前にしっかり詳細を把握しておきましょう。

検査方法の種類

NIPTは99.1%の検査精度があるとはいえ、あくまで非確定検査です。
結果は「陽性」か「陰性」で示されます。
ダウン症などの染色体異常の可能性があるかどうか、といった判断しかできないため、正確な診断をするには確定検査を受ける必要があります。

母体に起こる危険性の有無

NIPTは妊婦さんの採血のみで検査が可能で、母体・胎児ともにほとんど負担がありません。
一方で羊水検査・絨毛検査は、わずかながら流産や破水などの可能性があります。
母子ともにリスクを避けるためにも、まずはNIPTを受診して、陽性が出た場合は確定検査を受けるか検討しましょう。

しかしながら、陽性が出た場合に人工妊娠中絶を選択する妊婦さんは少なくありません。
NIPTは手軽に検査ができますが、もしものときは「命の選別」を迫られるかもしれないものです。
万が一陽性が出た場合はどうするのか、パートナーとしっかり相談してから検査を受けましょう。

まとめ:ダウン症は早期治療と周りのサポートが重要

ダウン症は根本的な治療はできませんが、医療の進歩により現在は合併症の治療ができます。
定期的な通院により早期発見・早期治療、また教育・療育の環境をしっかり整えてあげることが重要です。

また、ダウン症の赤ちゃんの多くは心臓や消化器に先天性疾患があるため、設備の整った病院で出産するなど、赤ちゃんを迎え入れる準備が必要です。
妊婦検診でダウン症の疑いがあるとされた場合は、NIPTなどの出生前診断の受診を検討しましょう。

安心してNIPTを受診するためには病院選びが大切

婦人科専門医のNIPT予約センター(八重洲セムクリニック・奥の病院)は、総検査数10,000件を超える豊富な検査実績と充実したアフターサポートにより多く方に選ばれています。

■NIPTの検査実績

2016年より年齢制限のないNIPTを提供し、日本国内の医療機関でNIPT総検査数10,000件を超える実績をもつ専門医療機関です。

■NIPTに対する高い専門性

出生前診断歴40年を超える産婦人科専門医かつ国際出生前診断学会であるInternational Society for Prenatal Diagnosis: ISPD会員の医師が検査を担当します。

■羊水検査が可能

陽性だった場合の羊水検査の実施も当院にて可能です。他院で受ける必要はありません。(※人工中絶手術も当院にて可能です。)

■国際医療輸送の実績

血液検体の輸送は、国際医療輸送の専門企業が担当します。検体紛失や取り違いは1度もありません。

まずは専門医によるカウンセリングにてお気軽にご相談ください。