性染色体異常の特徴や原因とは?新型出生前診断でわかる病気についても解説します

「性染色体異常」という病気をご存じでしょうか。
子供の病気や、出生前診断について調べるなかで目にしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、よくわからないという方も多いでしょう。
そこで今回は、具体的な染色体異常の特徴や原因、また新型出生前診断(NIPT)でわかる病気について解説していきますので、お悩みの方はぜひ参考にしてください。

性染色体異常とは

人間の体を構成しているすべての細胞には染色体が存在しており、その染色体のなかには、人体の設計図の役割を担う遺伝子(DNA)が入っています。
父親と母親から引き継いだ23本ずつの染色体はそれぞれペアとなり、23対の染色体を構成します。
23対の染色体のうち22対は常染色体となりますが、残りの1対は性染色体となり、これによって性別が決められるのです。

常染色体は人の髪の毛や目の色をはじめとした、個人の顔や体の特徴を決める情報をもっています。
一方、性別を決める性染色体にはX染色体とY染色体の2種類があり、「XとY」の組み合わせでは男性、「XとX」の組み合わせでは女性となります。

先ほど染色体は父親と母親からそれぞれ23本ずつ受け継ぐと説明しましたが、母親から受け継ぐ性染色体はX染色体だけです。
そのため、父親からX染色体をもらったら女の子、Y染色体をもらったら男の子といったように、父親から譲り受ける染色体によって子供の性別が決まります。
染色体を受け継ぐときに、父親と母親から1本ずつもらうべき染色体を多く受け継いだり、逆に受け継ぐ数が少なかったりするなど、通常とは異なる形で受け継いで起こるのが染色体異常になります。

性染色体異常の種類や原因

性染色体異常にはいくつかの種類があり、男性特有のものや女性特有のものが存在します。
ここでは代表的な性染色体異常について解説していきます。

クラインフェルター症候群

クラインフェルター症候群とは、余分なX染色体(XXY)をもっていることで発症します。
そのため、患者は男性のみです。

発症確率

クラインフェルター症候群はとくに頻度の高い性染色体異常です。
生まれてきた男児でクラインフェルター症候群を発症する確率は、約500~1,000人に1人の割合といわれています。

症状や特徴

クラインフェルター症候群の男性のほとんどは、知能は正常かやや低めです。
多くの場合、言語能力に遅れがみられ、計画を立てることが困難です。
洞察力を欠き、判断力が低く、過去の失敗から学ぶ能力に問題があるため、しばしばトラブルを経験します。

身体的特徴としては、高身長・やせ型・長い手足になる場合が多いです。
余分なX染色体は、正常な男性としての発達を阻害し、男性ホルモンの量も低下させます。

髭など体毛の成長がまばらで、胸が少し膨らみます。
また、精巣の発達が不良な場合が多く、無精子症などの疾患につながることも多いです。

治療方法

染色体そのものは変えられないため、クラインフェルター症候群の根本的な治療法はありません。
しかし、上記に挙げたそれぞれの症状に対して、言語療法やホルモン補充療法、不妊治療をおこなうことはできます。

ターナー症候群

ターナー症候群は、女性であることを決める2本のX染色体のうち1本が完全に、あるいは一部が欠けてしまうことで発症します。
そのため、患者は女性のみとなります。

発症確率

ターナー症候群は、受胎した時点で発生していることが多く、その99%が自然流産となっています。
また、ターナー症候群を発症する確率は、約2,500人に1人の割合といわれています。

症状や特徴

ターナー症候群の子供は、翼状頸(首と肩の間に広い皮膚がついている)や手の甲と足の甲の腫れ、幅広い胸などの身体的特徴をもって生まれることが多いです。
また、小児期以降には低身長や聴力障害、学習障害がみられます。

ターナー症候群の子供は卵巣が正常に働かないため、思春期に起こるはずの体の変化や月経の開始がみられません。
卵子がうまく作られないため、90%の方が不妊症に悩むことになります。
上記以外にも、高血圧や糖尿病、甲状腺疾患などの発生頻度が一般の人より高くなる傾向があります。

治療方法

クラインフェルター症候群と同様に、ターナー症候群の根本的な治療法はありません。
しかし、上記に挙げたそれぞれの症状に対して、成長ホルモンや女性ホルモンの注射などの治療をおこなうことはできます。

トリプルX症候群

トリプルX症候群は、余分なX染色体(XXX)をもっていることで発症します。
そのため、患者は女性のみです。

発症確率

トリプルX症候群を発症する確率は、約1,000人に1人の割合といわれています。
また、妊婦の年齢が高くなるほど、発症確率は高くなります。

症状や特徴

トリプルX症候群では、明らかな身体的異常はまれにしか起こりません。
知能が若干低く、言語能力に問題がみられる場合もあります。
また、月経不順や不妊症が起きることもありますが、症状には個人差があり、妊娠や出産も可能です。

治療方法

トリプルX症候群の根本的な治療法はありませんが、治療を必要とする身体的特徴がないことが多く、周囲の人のサポートを受けながら暮らしていくことになります。
勉強やスポーツなど、さまざまな経験をすることで豊かな感情を育むことができます。

XYY症候群

XYY症候群は余分なY染色体(XYY)をもっていることで発症します。
そのため、患者は男性のみです。

発症確率

XYY症候群を発症する確率は、約1,000人に1人の割合といわれています。

症状や特徴

XYY症候群の男性は、背が高く、言語面に問題を抱える傾向があります。
学習障害や注意欠如・多動症などがみられる場合もありますが、症状にはかなりの個人差があり、ほとんどみられない方も少なくありません。
そのため、一部の人はXYY症候群であると診断されないまま生涯を送ることもあります。

治療方法

トリプルX症候群の根本的な治療法はありませんが、一般的に症状は軽度のため、通常の生活を送ることが可能です。
程度によっては、それぞれの症状に対して療育や行動療法をおこなうこともできます。

性染色体異常は新型出生前診断でわかる

上記のような性染色体異常は、出生時の見た目や血液検査によって診断がつけられます。
しかし、お母さんのおなかのなかにいるときに性染色体異常があるか調べる方法もあります。
それが新型出生前診断です。

新型出生前診断は、妊婦さんの採血をして、その血液を調べるという方法でおこなわれます。
性染色体異常以外にも、以下のような染色体異常も調べることができます。

・ダウン症候群(21トリソミー)
・エドワーズ症候群(18トリソミー)
・パトー症候群(13トリソミー)

ただし、新型出生前診断の検査項目に、性染色体異常が含まれている施設は限られていますので注意しましょう。

性染色体異常のことを知って適切に対処しよう

今回は性染色体異常の種類や原因について解説しました。
子供の将来や医療費の用意など、染色体疾患への不安を感じる妊婦さんは多いです。
そのようなときは、ぜひ新型出生前診断(NIPT)受診も視野に入れてみてください。

治療して治る病気ではないものの、NIPTで早期発見することで、手厚いサポート体制を整えることができるようになります。
ただし、NIPTで性染色体異常が検査項目に入っている施設は限られています。
受診をお考えの際は、検査項目にも注目して施設を選ぶようにしましょう。

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