胎児の染色体異常がわかる無侵襲的出生前遺伝学的検査とは?従来の出生前診断との違いやメリットをご紹介

無侵襲的出生前遺伝学的検査とは、いったい何を意味しているのかご存知ですか?難しい言葉ですが、これは新型出生前診断(NIPT)のことを指します。

ここでは、「無侵襲的出生前遺伝学的検査でどんなことがわかるの?」「染色体異常ってどんな状態?」「従来の出生前診断との違いは?」といった点についてご紹介します。

無侵襲的出生前遺伝学的検査でわかること

無侵襲的出生前遺伝学的検査とは、母親の血液を採取し、胎児の染色体に異常がないかを調べる検査です。無侵襲的出生前遺伝学的検査は、英語で「non-invasive prenatal genetic test」と表記するため、その頭文字をとって「NIPT」と呼ばれています。

ヒトの細胞には46本の染色体があります。この46本の染色体のうち、1番~22番目までの22対の染色体がその人の性格や特徴を決める「常染色体」、残り2種類の染色体が性別を決める「性染色体」とされています。

ヒトの染色体は通常2本で1対になっていますが、この本数が1本や3本となっていたり、構造に異常が出ていたりするケースが稀にあります。染色体の本数が3本の場合「トリソミー」、1本の場合「モノソミー」と言います。

代表的なものとして、21番目の染色体異常「21トリソミー(ダウン症)」、18番目の染色体異常「18トリソミー(エドワーズ症候群)」、13番目の染色体異常「13トリソミー(パトー症候群)」があり、NIPTでは通常、この3つの染色体異常を調べることができるのです。

従来の出生前診断との違い

NIPTは、2013年に日本で認可された新しい出生前診断です。

従来の出生前診断で代表的なものには、胎児スクリーニング検査(胎児ドッグ)、母体血清マーカー検査、羊水検査、絨毛検査などがあります。

胎児スクリーニング検査や母体血清マーカーは精度があまり高くなく、一方で、羊水検査や絨毛検査は精度こそ高いものの、お腹に針を刺して検査を行うことから、母体や胎児に負担をかけ、流産のリスクが高まるといった問題がありました。

NIPTは採血のみの検査のためそういった身体への「侵襲」がなく、精度もある程度高いことから、新しい画期的な出生前診断だといわれています。

陽性的中率(陽性と診断が出た場合の本当に陽性である確率)は、21トリソミーでは、例えば妊婦さんが30歳の場合61.3%、35歳の場合79.9%、40歳の場93.7%と、年齢に比例して高くなります。

一方で陰性的中率(陰性と診断が出た場合の本当に陰性である確率)は、年齢によって変わることはほぼなく、99.99%と言われています。

つまり、NIPTの検査を受けて陰性であった場合は、非常に確率で13、18、21の染色体異常はないと考えられることになります。

陽性が出た場合、その後により詳細な検査として羊水検査や絨毛検査を行うという流れになるのが一般的ですが、ある程度精度の高い検査を、身体に負担をかけることなく事前に受けられるというのは妊婦さんにとって大きなメリットと言えるでしょう。

NIPTの問題点とそれを解決する“Serenity”とは

先述したように、NIPTは従来の出生前診断に比べてうれしいメリットがありますが、問題点がゼロというわけではありません。

例えば、下記のようなデメリットが挙げられます。

誰でも受けられるわけではない

NIPTを受けるには、「出産予定日に35歳以上である」「妊婦または配偶者に染色体異常が見られる」「過去に染色体異常の胎児を妊娠・出産したことがある」などといった条件を満たしていないと検査を受けることができません。

検査結果が出るまでに時間がかかる

日本でNIPTの検査を行っている病院はまだまだ少ないということもあり、来院したその日に採血ができなかったり、採血してから結果が出るまで時間がかかり最終的な診断が出るまで2か月以上かかってしまったりというケースがあります。

検査項目が限られている

通常のNIPTの検査項目は13、18、21番目の染色体異常となりますが、それ以外の染色体異常の検査はできません。

このように、画期的と言われているNIPTでも、まだまだ妊婦さんにとっては検査を受けるまでの壁が高いというのが現状です。

ですが、実はこういった問題点を解決したより革新的なNIPTがあるのです。それは、八重洲セムクリニックと奥野病院が提供している“Serenity basic”および“Serenity24”です。

“Serenity basic”“Serenity24”は、出生前診断の先進国ともいわれているイギリスで開発された検査技術を採用しているNIPTで、通常のNIPTよりもさらに精度が高いという特長があります。

また、「妊娠10週目以降であれば誰でも検査が受けられる」という年齢制限のない検査のため、高齢出産の対象とならない方でも、不安であれば受けることが可能です。

検査項目は通常の3種類(13、18、21トリソミー)に加え、モノソミーX(ターナー症候群)という性染色体異常も検査することができます。さらに“Serenity24”であれば、全染色体のトリソミーが調べられます。

1回の来院のみで採血が可能、検査結果の通知も10日程度でお届けできるため、結果を待つまでの心身的な負担を軽減させることができます。万が一陽性が出た場合には無料で羊水検査もできるため、高い安心感を得られる画期的なNIPTなのです。

妊娠中の不安要素は1つでも減らした方が良い

妊娠中は心が不安定になりやすく、そのストレスは思わぬところで身体にマイナスの影響を与えてしまいます。

例えば、高血圧がそれに当たります。人は強いストレスを受けると血管が収縮します。血管が収縮すると血圧が上がるため、強いストレスは高血圧症候群のリスクが非常に高くなります。また、自律神経が乱れると頭痛や胃痛、不眠といった症状が出てくることもあります。

妊娠中はホルモンバランスの影響で、妊娠していない時よりもずっと敏感な状態になっているのです。そんな時だからこそ、少しでも抱える不安は取り除いておくべきでしょう。

「お腹の子どもに先天的な異常はないだろうか」といった悩みもまた、妊婦さんが抱く大きな不安のひとつかと思います。何も異常がなければ、その分安心が得られますし、万が一異常が見られた場合でも、対処・対策が早めに行えます。

出産におけるリスクがゼロの人はいません。高齢出産を迎える方も、そうでない方も、少しでも不安に思った場合には、“Serenity basic” “Serenity24”の検査を検討してみてはいかがでしょうか。

産婦人科医 奥野幸彦 院長

医師監修:産婦人科医 奥野幸彦 院長

自己紹介

産婦人科医としてこれまで多くの相談を受ける中で、妊婦の方々がご出産までの約10ヶ間様々な不安な気持ちを抱えていることを知りました。そんな不安が少しでも減るように日々の治療・検査を通して妊婦の方々に向き合っていきます。

略歴

  • 1977年 大阪大学 医学部卒業
  • 1977年-1985年 大学病院・市民病院・救急病院などで勤務
  • 1986年 産婦人科・外科・内科を備える奥野病院を開院
  • 2000年 ジェンダークリニックを開院
  • 2017年 八重洲セムクリニックを開院

保有資格等

  • 日本医師会 認定産業医
  • 国際出生前診断学会会員
  • 日本産婦人科学会 認定医
  • 母体保護法指定医