ここ数年、認知度が高まり、希望する妊婦さんの数も急増しているNIPTですが、「希望したすべての妊婦さんが受けられるわけではない」という現状や課題を抱えています。今回は一般的な病院におけるNIPTの現状を中心に解説します。
実施している病院が少ないNIPTの現状とは?

NIPT(新型出生前診断)とは、母体から採血した血液中の成分を分析することで、胎児に特定の染色体異常の可能性がないかどうかを調べるための検査です。
特定の染色体異常とは
新生児に見つかる染色体異常の中で最も多いとされている21トリソミー(ダウン症候群)のほか、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトー症候群)の3種類です。
本来、NIPTでは性別判定も可能ですが、大学病院等で行われている一般的なNIPTは性別に関する検査結果は開示されていません。
2013年より、日本でもシーケノム社(アメリカ)の「MaterniT21 plus」というNIPTの検査が開始され、2016年までの3年間で検査を受けた妊婦さんが3万人を超えるなど、徐々に認知度が高まっています。
NIPTを受けるための一般的な条件として、出産予定日時点で妊婦さんが35歳以上という条件がありますが、近年晩婚化や高齢出産が増えていることから、こうした条件に当てはまる方が増えたことも受検率が上昇している理由の一つではないでしょうか。
ただ、NIPTはあくまで「可能性」を調べるためのスクリーニング検査のため、陽性の検査結果が出ても診断が確定するわけではなく、確定のためには羊水検査などの確定診断を受ける必要があります。
出生前に、胎児になんらかの染色体異常があることが分かれば、最適な分娩方法を選択できる、出生後すぐに治療を開始するための準備ができるなど、さまざまな利点があるNIPTですが、病院で受けるにはいくつかのハードルを超えなければならないようです。
NIPT検査を実施している病院自体が少ない
徐々に増えていくとは思いますが、2016年9月時点の情報では、関東に16施設、関西に15施設と、まだまだ検査を実施している病院が少なく、希望者数に対して検査が追いついていないのが現状だと言われています。
病院独自のルールがある
分娩予定の病院でしか受けられなかったり(かつ、その病院がNIPT検査を実施しているとは限らない)、妊婦さん本人ではなくかかりつけ医が直接検査予約をしたうえで紹介状を用意する必要があったりするなど、病院が独自にルールを設けているため、他院で出産予定の妊婦さんは簡単に受けることができないシステムになっています。
費用が高額になりがち
NIPTは保険適用外となり、検査費用および診察費用などを含めると高額になる病院も少なくありません。また、陽性だった場合の羊水検査費用が別途必要になるケースも多いようです。
採血~検査結果までに時間がかかる
採血までに2~3回の診察が必要になる病院も多く、また実施している病院が少ないこともあり、窓口が大変混雑しています。予約が取れても採血まで数週間~数ヶ月待ち、検査結果が出るまでに2週間程度かかるなど、とにかく時間がかかると言われています。
以下の条件に当てはまらなければならない
妊娠10~18週の期間内で、出産予定日時点で35歳以上、ご夫婦のいずれかに染色体異常が見られる、過去に染色体異常を持つ胎児を妊娠あるいは出産した経験がある、などの条件に当てはまらなければ受けることができません。
このようなことから、非常に有用な検査であるにも関わらず、希望するすべての妊婦さんが受けられるわけではないというのが、NIPTの現状であり、課題であると言われています。
アメリカの革新的なNIPTを採用している病院がある

アメリカが「出生前診断先進国」と呼ばれているのをご存知でしょうか。アメリカでは、保険の適用範囲内で検査を実施できるケースもあるようです。
そして、そのアメリカの大手医療検査機関で採用されているNIPTがあります。一般的なNIPTと違う点をいくつか挙げてみます。
病院独自のルールがない
検査を受ける病院での分娩指定、かかりつけ医からの直接の検査予約や紹介状など、病院独自のルールがないため、希望する妊婦さんは直接予約することができます。
採血~検査結果までスピーディー
1回の来院で採血が可能で、検査結果も平均10~12日程度で通知してくれますので、何度も来院する負担が軽減され、不安なまま検査結果を待つ期間も大幅に短縮されます。
受けるための条件が少ない
“Verifi”や“Verifi Plus”を受けるための条件は「妊娠10週以上」のみです。年齢制限もなく、夫婦のいずれかに染色体異常が見られるなどの条件もありませんので、幅広い妊婦さんが受けることができます。
トータルの費用が抑えられる
検査費用、検体輸送費用、事前カウンセリング費用、検査説明費用等を含めて基本検査の“Verifi”は21万5,600円(税込)、全染色体検査の“Verifi Plus”は24万2,000円(税込)のみで受けることができ、検査の結果、万が一陽性だった場合でも、羊水検査を無料で受けることができます。
※費用は2022年12月時点の費用です。費用は変更となる可能性もあるため、詳細は医療機関までお問い合わせください。
このほか、一般的な従来のNIPTでは開示されない性別判定についても、希望者には追加費用なしで通知してくれます。さらに、性染色体の異常についても調べることができます。
不安を抱えている妊婦さんはぜひ”Verifi”および”Verifi Plus”を

一般的な病院におけるNIPTの現状と、アメリカのNIPTである“Verifi”、“Verifi Plus”について解説してきました。
NIPTを受けたくても受けられない妊婦さんは、不安を抱えたまま妊娠を継続することになりますので、母体はもちろん、胎児にも良い影響を与えてくれません。
“Verifi“Verifi Plus”であれば、さまざまな条件やルールもなく、年齢制限も気にせず受けることができますし、検査の結果が陽性だったとしても羊水検査が無料で受けられるという費用面での安心感もあります。
現在、日本でこの“Verifi”や“Verifi Plus”を採用している病院は、東京の八重洲セムクリニックと大阪の奥野NIPTセンター(奥野病院内)です。
陽性だった場合には情報収集に協力してもらえたり、さらに詳細な遺伝カウンセリングを受けるための専門機関を紹介してくれたりと、サポート体制もしっかり整っているようです。
NIPTを実施していない病院で分娩予定の妊婦さん、出産予定日時点で35歳未満の妊婦さんも安心して受けることができるNIPTです。
妊娠・出産に関して少しでも不安がある妊婦さんはぜひ、八重洲セムクリニックや奥野NIPTセンターでの検査を検討してみてはいかがでしょうか?
安心してNIPTを受診するためには病院選びが大切

産婦人科医のNIPT予約センター(八重洲セムクリニック[東京]・奥野NIPTセンター[大阪 奥野病院内])は、総検査数10,000件を超える豊富な検査実績と充実したアフターサポートにより多く方に選ばれています。
■NIPTの検査実績
2016年より年齢制限のないNIPTを提供し、日本国内の医療機関でNIPT総検査数10,000件を超える実績をもつ専門医療機関です。
■NIPTに対する高い専門性
出生前診断歴45年を超える産婦人科専門医かつ国際出生前診断学会であるInternational Society for Prenatal Diagnosis: ISPD会員の医師が検査を担当します。
■羊水検査が可能
陽性だった場合の羊水検査の実施も当院にて可能です。他院で受ける必要はありません。(※人工中絶手術も当院にて可能です。)
■国際医療輸送の実績
血液検体の輸送は、国際医療輸送の専門企業が担当します。検体紛失や取り違いは1度もありません。
まずは専門医によるカウンセリングにてお気軽にご相談ください。
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